不眠症かも知れない!? – 病院では何科で受診するべきか
夜、布団に入ってもなかなか寝付けなかったり、夜中に何度も目が覚めたり、明け方、予定より早い時間に起きてしまうなどの症状が2週間以上続いた場合は、不眠症の疑いがあります。
そして、これらの不眠症の症状が見られ、医療機関を受診しようと思った時、多くの人が悩むのが何科を受診すればよいのかということです。
一口に医療機関といっても普段のかかりつけの内科、神経科、神経内科、心療内科など選択肢が多いので自分で判断するのは難しいかもしれません。
もちろん、最初から不眠症の原因がわかっている場合は、しかるべき科を受診すればよいのですが、わからない場合は悩みますね。
一番おすすめなのは、「睡眠外来」のある総合病院です。
睡眠に関する診療を専門に行うところで、不眠症はじめとする、いびきや睡眠時無呼吸症候群など、さまざまな睡眠障害の診断、治療が可能です。
日本睡眠学会の認定医が在籍していることが多いので、適切な検査のもと、正確な診断、治療を受けることができます。
また、検査機器が充実している総合病院なら、必要に応じて個人病院ではできないような詳しい検査ができるところも魅力です。
ただし、どこの総合病院にでも睡眠外来があるわけではないので、自宅の近くにはないことも考えられます。
その場合は、かかりつけの内科に行ってもよいのですが、おそらく症状から判断して、精神科や神経科などを紹介されるはずです。
不眠の原因や症状によって、受診すべき科が決まってきますので、あてはまるものを探してみましょう。
内科
不眠症は専門外なのであまりおすすめできません。
軽い症状なら弱い睡眠薬を処方されることもありますが、明らかな不眠症と判断されれば、多くの場合、他の科を紹介されることが多いでしょう。
精神科
不安やイライラが治まらないなど精神的に不安定な状態が続く場合に受診します。
いびきや睡眠時無呼吸症候群など以外の睡眠障害に向いています。
心療内科
以前はストレス性内科と呼ばれていた科で不安やストレスなどからくる不眠や体の不調が見られる場合に向いています。たとえば、ストレスで胃が痛い場合も治療が受けられます。
メンタルクリニック
名前は違っても中身は精神科や心療内科とほとんど同じです。
ストレスや不安が原因で眠れない場合に向いています。
神経科、神経内科
よく精神科と間違われるようですが、手足のしびれなど主に脳神経系の疾患を診てくれます。
つまり、不眠症の症状で科を選ぶ場合、精神科か心療内科を受診するとよいでしょう。
わかりやすくいうと、精神科は心の治療、心療内科は心と体の治療をするところだといえます。ですから、ストレスや不安などの精神的なものが原因の場合は「精神科」、胃の痛みや頭痛など体の不調を伴う場合は「心療内科」がおすすめです。
いずれにしても不眠症の場合、うつ病などの精神疾患を患っていることが多いので、どちらを受診しても適切な治療が受けられるはずです。
比較的「精神科」と標榜されている病院は抵抗を感じる人が多く、「心療内科」や「メンタルクリニック」のほうが入りやすいようですね。
どうしても何科に行けばよいのか迷った時には、とりあえず総合病院に行けば間違いないでしょう。受付で症状を告げれば、しかるべき科を案内してくれます。