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飲酒にご注意 - 睡眠薬代わりのアルコールが不眠の原因に

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眠れない時にお酒を飲む人は結構多く、実際にアルコールには催眠作用があることがわかっています。そのため、眠れないときの対処法を調べると「適度な飲酒」が出てきますね。

世界で1番寝酒が好きな国民=日本人

グラフ

実は日本人は不眠で医療機関を訪れる割合が欧米に比べて極端に少ないうえに、不眠解消にお酒を飲む人が約3割を占めているのです。しかも、年齢が高くなるほどこの割合が増えるようです。中にはアルコールは睡眠薬を飲むよりも安全だと思いこんでいる人もいるくらいです。けれども、アルコールは催眠作用がある反面、眠りに悪影響を及ぼすこともあるのです。

アルコールが睡眠に与える悪影響

眠りを浅くする作用

アルコールは入眠を促しますが、睡眠の途中から浅い眠りを増やす作用があります。その理由としては、大脳の活動を鎮めてくれるGABAニューロンを活性化させることで、入眠直後は深い眠りが増えるのですが、3時間ほど経つと深い眠りへの移行を邪魔してしまうからです。ですから、眠れないからとお酒を飲んで眠った時、朝早く目が覚めたという経験がある人も少なくないはずです。特に明け方目が覚めて、そのあと眠れなくなる「早朝覚醒」を起こしやすいという特徴があります。

肝臓や胃・腸の活動

寝る前の飲酒は、寝た後も肝臓がアルコールの分解作業を行ったり、おつまみを食べていれば、胃や腸が消化・吸収作用を続けるため、深い眠りは期待できません。

利尿作用

アルコールには利尿作用があるのだ、夜中に何度もトイレに起きたり、喉が渇きやすくなることで「中途覚醒」しやすくなります。

アルコール耐性

眠れないからと言って毎日寝酒を飲んでいる人は、飲まないと眠れなくなり、逆に不眠に陥りやすくなります。実際にしばらくお酒を睡眠薬代わりに飲んで眠りについていた人が、突然お酒を止めると一時的に重い不眠に陥ることもあります。また、毎日続けることで徐々にアルコールの量が増えてしまうという危険性もあるのです。さらに度が過ぎてアルコール依存となった場合、肝臓を悪くする可能性もあります。

いびき

アルコールが舌の筋肉を麻痺させ、舌がのどに落ち込んでしまったり、鼻の粘膜が腫れて空気の通りを悪くすることでいびきをかきやすくなります。いびきをかくと酸素が体に取り込みにくくなるため、眠りが浅くなり、「熟眠障害」を招いてしまいます。

成長ホルモンの分泌低下

深い眠りの時に分泌される成長ホルモンが、十分分泌されず、細胞の修復や免疫力を高めたり、脂肪の燃焼などの働きが弱まってしまいます。

もちろん、寝る前の飲酒が一概に悪いわけではなく、時としてよい効果を得られることもあるので、摂取する場合は次のことに注意するとよいでしょう。

上手なアルコールの摂取方法

寝る3時間前までに飲む

寝る直前は避け、少なくても3時間前までに飲んでおくこと。夕食時の晩酌としてたしなむ程度に摂取するのがおすすめです。

飲み過ぎに注意

お酒に強い、弱いに関係なく、日本酒なら1合まで、ビールなら大瓶1本まで、ワインなら2杯までを限度にして、適量を適度に楽しみましょう。

休肝日を作る

毎日アルコールを摂取するとかなり肝臓に負担がかかってしまうので、週に1~2日は飲酒をしない“休肝日”を作ることをおすすめします。

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